『東京リベンジャーズ』の黒川イザナと鶴蝶の関係ってちょっと不思議ですよね。
だって、王と下僕ですよ。
へっ? 王はいいとして、下僕って。
でも、この下僕という役割を黒川イザナから与えられたことで鶴蝶は生きる理由をもらった。
その生きる価値を与えてもらったことによって死のうと思っていた鶴蝶は生きることができた。
『東京リベンジャーズ』を読んでいくと、王と下僕の関係でただ単に召使いってことではないことがわかってきますよ。
(下僕って召使いって思うじゃない? ん? 私だけ・・・)
鶴蝶にとって、黒川イザナは生きる価値を与えてくれた大事な人であると同時に、黒川イザナにとっても鶴蝶が本当は大事なパートナーであることがわかります。
彼らは天竺の総長と四天王「喧嘩屋」の間柄です。
喧嘩屋って・・・
黒川イザナは細身ですらっとしている体格(身長165cm、体重58kg)に見えたけど、マイキーよりちょいと高いだけなんですね。花札のピアスがよく似合う色黒の喧嘩がめっぽう強い男子。
鶴蝶は細身で長身な体格(イザナよりちょっと高いから身長170cmくらいかな?体重?kg)で、事故にあったときの傷が左の額から左目にかけてありパッと見は怖いけど本当は相手を思いやれる優しい男子。
今回は天竺のツートップである黒川イザナと鶴蝶に焦点を当てて、二人の出会いについての解説していきます。
二人の境遇って複雑ですよね。
互いに施設で暮らしていて知り合っています。
互いに施設に入った経緯は異なりますが、施設暮らしで互いに仲良く一緒に暮らしていきました。
また、黒川イザナも鶴蝶が目指した天竺についても説明していきます。
二人が目指していた天竺は本当は素敵な天竺だったはずなのに、いつの間にか天竺は暴力という力で全てをねじ伏せるチームとなってしまっていた。
目次
東京リベンジャーズ・黒川イザナと鶴蝶の出会いは?
黒川イザナと鶴蝶が出会ったのは・・・そうですね。施設ですね。
二人とも子どもの頃、施設に預けられました。
黒川イザナと鶴蝶はどのような状況で施設に預けられたのでしょうか。
その状況についてみていきますね。
黒川イザナが施設に預けられた経緯
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黒川イザナには母親がいましたが、施設に預けられしまったのです。
父親はすでにいませんでした。母子家庭です。
黒川イザナには妹がいたのですが、妹の黒川エマは施設には預けられませんでした。
余談ですが、実は黒川エマは佐野家に預けられ、佐野エマとして生活していくことになります。
なぜ、黒川イザナだけ施設に預けられたのか?
それは、黒川イザナは母親が本当の母親ではなかったから。
黒川イザナの本当の母親は、父親がフィリピンの女性との間にできた子どもだったのです。
そう、黒川イザナが母親だと思っていた人はほんとうの母親ではなかったということ。血が繋がっていないということ。
これって、母親だと思って慕っていた人からサラリと言われたら、相当ショックだよね。
黒川イザナは母親だと思い込んでいた人から
「ちっメンドくせぇ」
「アンタはアタシのコじゃないの」
「アンタは前の旦那がフィリピンの女と創った連れ子」
ってパチンコをしながらたばこをふかして言うんだよ。
決定的なのは、
「アンタは他所の子、血がつながってないんだよ」って言うんですよ。
こんなことを言われた黒川イザナは気持ちが揺れに揺れて、再び孤独のドン底に落ちてしまったんですよね。
なんか切なくて可哀想すぎます。
真一郎は血の繋がりがあってもなくても関係なく、黒川イザナとの関係を今までと同じように持てると思っていた。
でも、黒川イザナの方が血の繋がりがあることが一番大事だと認識していた。
この「血の繋がり」うんぬんが互いの認識に隔たりを作ってしまった。
もし、黒川イザナが「血の繋がり」のある無しにこだわっていなかったら、黒川イザナも佐野真一郎、万次郎、エマと楽しく暮らしていけたのにね。
鶴蝶が施設に預けられた経緯
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鶴蝶は事故によって両親を亡くしてしまった。
鶴蝶だけは事故に合いつつも命は助かっている。
事故のときの傷として、額の左側から左目にかけて傷が残りました。
そして、左目はきっと見えていません。
(左右の目が違いますよね。右目は黒目があるけど。左目は黒目がありませんから。)
鶴蝶は両親が死亡したため、孤児となり、施設で生活するようになりました。
お互いに施設に入ってきた経緯は異なりますが、黒川イザナと鶴蝶が出会ったのは施設ということになります。
黒川イザナが鶴蝶に生きる理由を与えた
施設で両親のお墓を作っていた鶴蝶。きっと両親の死を受け入れることができずに、お墓を作っては気を紛らわしていたのでしょう。
そんな鶴蝶の行動をみていた黒川イザナは鶴蝶が作ったお墓を足で蹴飛ばします。
鶴蝶がいつまでも死んだ両親のことを引きずっていても何にもならないから。
鶴蝶にはもう死んだ両親は守ってくれないこと、鶴蝶自身に価値がないから守ってくれる人がいないことを教えてくれます。
そして、鶴蝶に生きる価値を与えてくれます。
黒川イザナは王で、鶴蝶には下僕という役割を与え、生きる理由を与えてくれたんです。
これによって、今日死のうと思っていた鶴蝶は生きる理由を与えられ、生き続けることができました。
ある意味、鶴蝶にとって黒川イザナは命を救ってくれた恩人なのですね。
では、その命の恩人である黒川イザナと一緒に将来作ろうとしていた天竺についても説明していきますね。
天竺で実現しようとしていたものについて
黒川イザナと鶴蝶は施設で生活している時に雪が降ったとある日にこんな将来を思い描きます。雪が降ってかまくらを作ります。
素敵なお城のようなかまくらができあがります。
それが「オレらの国の城」です。
黒川イザナは極秘の計画書を書きます。
大人になるまでに計画を実行して最強の国を創る。
・国王は黒川イザナ
・下僕の鶴蝶は中隊を一つ与えられる
(中隊は、4つほどの小隊からなる。兵員は100~220人ほどの部隊。)
最強の国の理念は、
身寄りのない奴らをみんな国民にして居場所を作る
これって、黒川イザナも鶴蝶も身寄りがなく、施設に入って生活をしているから、同じような環境の人に居場所を作るという素敵な構想ですよね。
このときの黒川イザナは人の痛みがわかるとっても優しい心を持っていた少年だったんです。
最強の国を作るために、黒川イザナは
「オレたちはもうこれから負けちゃいけなんだ」と言います。
鶴帳も「そーゆー事なら一度だって負けちゃダメだね!」と返します。
そして、国の名前を二人で考えます。
黒川イザナが三蔵法師、鶴蝶は孫悟空だということで、西遊記。
そう西遊記に出てくる「天竺」。
超簡単に言うと、西遊記で天竺に向かう目的は、お経をとってきて万民を救うというものです。
だから、黒川イザナも鶴蝶も自分たちと同じ環境の身寄りのない人を救いたいという想いがあったのでしょう。
きっといい時代を創れると言って二人で雪の上で寝転がっているのがとってもいい感じ。
でも、実際に黒川イザナがつくった天竺は・・・
「天竺にあるのは恐怖と利害のみ!」というなんとも殺伐とした天竺という名のチーム。
仲間意識も、友情もなくて、ただ単に喧嘩が強いかどうか、利害関係で成立しているだけのチーム。
どこでどう間違えてしまったのでしょうかね。
施設時代には本当に素敵な理念で天竺を立ち上げようとしていたのに。
残念でなりません。
もうね、ここでも涙腺崩壊します。
まとめ
黒川イザナと鶴蝶が出会ったのは、施設です。
・下僕という役割を黒川イザナから与えられたことで鶴蝶は生きる理由をもらった。
・その生きる価値を与えてもらったことによって死のうと思っていた鶴蝶は生きることができた。
また、天竺で実現しようとしていたものは、
身寄りのない奴らをみんな国民にして居場所を作る
というとっても素敵なものだった。
でも、実際には、
「天竺にあるのは恐怖と利害のみ!」というなんとも殺伐とした天竺という名のチーム。
ただね、天竺対東京卍會(トーマン)の抗争は、最後、稀咲の撃った銃弾3発を鶴蝶を庇って黒川イザナが体に受けます。
そして、最後の言葉として「ゴメンな鶴蝶・・・でもオレにはオマエしかいないから」って言う黒川イザナ。
黒川イザナが可哀想すぎる!
黒川イザナは誰も頼る人がいなくて、唯一信頼できる人が鶴蝶だった。
その鶴蝶が拳銃で撃たれてもし亡くなってしまったら・・・と思うと、自然と鶴蝶を守る!ということで身体が動いて、鶴蝶を庇う形となったのだろう。
黒川イザナ、他人に対しては全く興味がなかったけれど、唯一鶴蝶だけは特別だったんだね。
なんか人それぞれの背景を知ると、いろいろと考えさせられるものがありますね。
『東京リベンジャーズ』はこうやって、マンガとしてハラハラドキドキして読むのも楽しいものです。
ただそれだけじゃなくて、立ち止まってコレってどういうことなんだろうと考えるきっかけを与えてもらっているように思います。
そういう考えるきっかけがいくつもあるので、『東京リベンジャーズ』を何度も読みたくなっちゃうのかもしれません。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また、次回のブログでお会いしましょう。(^^)/~~~