『ブルーピリオド』の八虎の母親はすごく心配症ですよね。
「遊んでばかりいないで勉強しなさい。」と八虎に言うのよね。
「やっくん、うち私立は無理だから、頼むからちゃんとしたとこ入ってね。」と言われる八虎。
母親からちゃんとしたとこ入ってねと言われているから、少し高めの社会のレールの上の大学へ進学するつもりにしている八虎。
そんな八虎が美大(東京藝術大学)へ進学したいと思うようになり、母親を説得する必要が出てきた。
果たして八虎は東京藝術大学の受験を母親に許可してもらえるのだろうか。
今回は、そんなとても心配性で、ちゃんとした大学に進学してほしいと願うやっくんママこと八虎の母親にスポットをあてて、彼女の名言について解説していきます。
目次
ブルーピリオド・八虎の母親(やっくんママ)の名言!
4/15 pic.twitter.com/qdrmw6J1wE
— 山口つばさ (@28_3) June 28, 2019
4/15の左下のコマに出てきて、八虎と会話をしているのがやっくんママこと八虎の母親。
八虎にはちゃんとしたところに進学して欲しいと願っている母親。
そんなちゃんとしたとこにこだわる八虎の母親の名言はこちら
・「ありがとう頼ってくれて」
・「好きなことだから頑張れるんじゃない?」
・「みて~!買っちゃった画集~!」
では、これらの名言がどのような場面、シーンで言われているのかを丁寧にみていきましょう。
名場面・名シーン考察と美大受験について
15/15
— 山口つばさ (@28_3) June 28, 2019
ここまで読んでくださり有難うございました。 pic.twitter.com/k8T5a5pLwy
15/15の左下のコマで、進路希望調査の紙が回ってくる。
八虎は進路希望の用紙にどのように書くのだろうか。
八虎の母親は「遊んでばかりいないで勉強しなさい」と言ってくる。
そして、進路についても、「やっくん、うち私立は無理だから、頼むからちゃんとしたとこ入ってね」と言う。
そうやって母親から言われている手前、八虎自身も「少し高めの社会のレールの上の大学への進学」を考えている。
でも、八虎は美術室で森先輩の祈りをテーマとしたでっかい絵を見てから、美術への関心を高めていった。
そして、八虎は美術部へ入部し、絵を描くことにのめりこんでいった。
進学も美大である藝大に進みたいという気持ちがどんどん高まっていったのだった。
初回の進路希望調査には、八虎は親に相談せずに、第1志望から第3志望まですべて「東京藝術大学」と書いた紙を提出した。
担任教員から呼び出されて、「矢口の母さんがこれ見て(進路希望調査で東京藝術大学と書いてある紙)許すと思えねーもん」と言われてしまった。
(八虎の母親ってよっぽど学校で有名なんだろうか?)
2回目の進路希望調査では、親のサインも必要となっていた。
最終的には、八虎が東京藝術大学に進学したい理由を母親にある手段を使って説明し、説得(というか懇願)して母親から応援メッセージ付きで進路希望調査を出すことができたのだった。
よかったね、八虎。
八虎の進路希望調査で美大受験することについては上記の通りです。
では、美大受験に関してどのような対応をしたのか気になる八虎の母親の名場面、名シーンを解説していきますね。
ありがとう頼ってくれて
八虎は東京藝術大学を受験したいと思っているが、母親になかなか言い出せずにいる。なんせ八虎の母親は「うち私立は無理だから、頼むからちゃんとしたとこ入ってね」というスタンス。
しかし、進路希望調査の提出期限が迫っているので、母親を説得して美大受験を認めて貰う必要がある。
そんな美大受験を認めてもらえるようにするために、八虎は絵を描いて母親に手渡した。
絵は言葉だと伝わらないものが伝わる。
世の中には面白いモノや考えがたくさんあるって気づけるんだよ。
「見る]以上に「知れて」、「描く」以上に「わかる」んだよ。
八虎は母親の絵を書いているうちに気づいたことがあった。
・買い物の荷物は重いから意外と腕に筋肉がついている。
・食事はいつも肉と魚が1日おきだよなあ
・一番盛り付けの悪いおかずはいつも母さんが食べてるなあ
・この人本当に家族のことしか考えてないんだって、ということ
母親の絵を描こうとして、八虎が母親を観察したことによって、初めて気づいたことがあった。
もし、絵を描いてなかったらこのような母親のことに気づけなかった。
母親に「ごめんね。」と伝える八虎。
母親は八虎の言葉と絵によって泣いてしまった。
八虎は「親不孝でごめんなさい。でも俺、藝大に行きたい」と素直な気持ちを母親に伝えたのだ。
才能とかないかもしれない。
でも俺、今はこの瞬間全部をかけて絵を描きたい。
もっとうまくなりたいしもっといろんな世界をみたい。
そのために母さんの協力が欲しい
心配だけじゃなくて少しでもいいから信用して欲しい
ブルーピリオドの八虎のセリフより
母親は八虎の絵に対する思いを聞いて、「ありがとう頼ってくれて、描いてくれてありがとう」と言った。
母親は八虎にもっと頼ってほしかったのだ。
結局、八虎の進路希望用紙には親の応戦メッセージつきで藝大と書いて提出できたのだ。
よかったね、八虎。
そして、八虎のお母さんも八虎に対して自分の気持ち(もっと八虎に頼ってほしかった)を伝えることができてよかったね。
好きなことだから頑張れるんじゃない?
予備校でコンクールがあり、八虎はコンクールに出した絵は「縁の絵」をマネして書いたものだった。大葉先生からは「縁の絵の焼き直しだよね」と鋭いツッコミがあった。だから、コンクールの順位は八虎が予想していた順位よりもずっと低く、ショックを受けていた。
「鮮度がないし、挑戦、工夫もない。これじゃ受からないよ。」と大葉先生に言われ、ショックを受ける八虎。
予備校から家に帰ってくると、母親は誰かに電話で話している。
あははは、ヤーダアそんなんじゃないわよ。
ほーんと学費いくらすんのかわかってんのかって感じよ。
絵?わかんないわよ。上手いか下手かなんてー
でも、好きなことだから頑張れるんじゃない?
ブルーピリオドの八虎の母親のセリフより
八虎は母親が発した言葉に対して、「好きなことをやるって、いつもで楽しいって意味じゃないよ、母さん」と心のなかで叫んでいたのだった。
母親は好きなことだったらがんばれるし、努力できると思っているから、電話での会話でそう言っている。
でも、八虎にしてみれば、好きなことでも、辛く苦しくなる時もあるんだよ、と本当は母親に伝えたいんだろうね。
八虎は、ついさっき、コンクールでダメ出しを受けてきたばかりだったから、余計にしんどくなってしまったよね。
みて~!買っちゃった画集~!
八虎のお母さん、可愛くなってる。高橋世田介の母親と仲良くなった八虎の母親は、世田介の母親と一緒に美術館にいってきたのだ。
美術館で「デュフィの画集」を買ってきて、それを八虎に見せる母親がなんとも可愛らしい。
あのー、つい先日まで八虎が美大に通うことには反対していましたよね。
絵を描くのはいいけど、美大に通うことについてはよく思っていませんでしたよね。
それが、こうも変わるか―というほどに、八虎の母親は、にこにこ笑顔で画集を見せながら美術について話しているんだよね。
「美術って良いね~」と言った後、「わかんないやつもあった」と話し出した。
「なんでピカソとかってあんな評価されてんのかしらね」と疑問に思っている様子。
八虎が、母親のピカソの絵についての疑問を次のように回答した。
芸術は食べられない食べ物みたいなもんだからさ、評判のものをムリに美味しいと思う必要もないと思うよ。
まあ受け売りだけど、と一応付け加えるのが真面目な八虎らしい。
この受け売りは、八虎がピカソの良さがわからないと言ったときに、橋田悠が芸術は食べ物うんぬんってアドバイスをくれたんだよね。
母親は八虎の回答を聞いて、かかかかっこいい~、なんかもう美大生って感じ~、ってテンションが上ってましたね。
(やっくんママさん、すでに八虎は藝大生だから、美大生だよー!)
やっくんママこと八虎の母親が「みて~!買っちゃった画集~!」とにこやかに八虎に画集を見せているシーンは『ブルーピリオド』7巻に掲載されていますよ。可愛いやっくんママを見てくださいね。
まとめ
ブルーピリオド・やっくんママこと八虎の母親の名言は、・「ありがとう頼ってくれて」
・「好きなことだから頑張れるんじゃない?」
・「みて~!買っちゃった画集~!」
名場面・名シーンの考察と美大受験については、前述したとおりです。
八虎の母親の名言の中で、私が一番感動したのはこの名言を言うシーンです。
「みて~!買っちゃった画集~![」
八虎の母親がとっても可愛く見える。
これは、八虎が八虎の母親に「藝大に行かせてください」というところで、「俺、藝大に行きたい」と素直な気持ちを母親に伝えることができたから。
「もっとうまくなりたいしもっといろんな世界をみたい。そのために母さんの協力が欲しい。心配だけじゃなくて少しでもいいから信用して欲しい。」と言って、母親に頼ることをしたから。
母親は、ずっと八虎にもっと頼ってほしいと思っていたので、頼ってきてくれたことがとっても嬉しかったのだろう。
八虎も、八虎の母親も互いに素直に思っていることを言えたことによって、親子の信頼関係が深まっているように思われる。
だから、親子関係が深まったことで、母親は八虎がのめりこんだ美術の世界に関心を示し、どんどんハマっていったのだろう。
なんかいい親子関係だね。
『ブルーピリオド』って、美術に関する物語だけではなくて、人間関係において大事なことを登場人物が示してくれます。親子関係で悩んでいる場合のヒントもちりばめられているように感じます。私は全巻セットで購入してよかった!と思えるマンガです。読みだしたらあなたもきっとハマりますよ(^_-)-☆オススメのマンガです。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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