『ブルーピリオド』の八虎の父親はすごくマイペースな人ですよね。
「勉強ばっかりしていたら・・・。」と八虎に言いますよね。
世間一般の教育熱心な親とは対照的な考え方の人です。
あら、八虎の父親はちょっと独特な雰囲気を持った父親なのかも知れないなぁと思いました。
母親はむちゃくちゃ教育熱心だけど、父親は「勉強ばかりやっていると・・・」と言って、全然教育熱心ではない。
父親は母親のように八虎に対して「勉強しなさい」という言葉がけはしない。
八虎の進路に対しても、「必要になったらいずれ相談してくるだろう」という考えを持っている。
今回は、そんな全く教育熱心ではない八虎の父親にスポットをあてて、彼の名言について解説していきます。
目次
ブルーピリオド・八虎の父親の名言!
八虎の父親はどっしりと構えた人で、晩酌ではテレビで野球観戦をしつつ、ビールを楽しんでいる人。実は、一度事業に失敗をしているみたい。
八虎の母親が妙に教育熱心なのは、八虎の父親が事業に失敗をして大変な経験をしているからこそ、八虎には安定した生活を送ってほしいと願っているからなのだろう。
そんなテレビの野球中継を見つつビールを楽しんでいる八虎の父親の名言はこちら
・「学校の勉強ばかりしているとつまんない大人になるぞ」
・「やっぱり男は夢もってナンボだよな」
・「大丈夫だよお前は」
では、これらの名言がどのような場面、シーンで言われているのかを丁寧にみていきましょう。
名場面・名シーン考察と美大受験について
八虎の父親は事業に失敗をしている。
きっとこの事業は夢をもって取り組んだものなのだろう。でも、失敗してしまった。
その事業を失敗したことで、父親は今はどこかの会社で雇われて働いているが、多分、仕事でやり甲斐を得られていないのだろう。
その職場での仕事では、勉強ばっかりしてきた優秀な人材が人間として面白みのない人間であることを日々感じているのではないか。
(これは個人の考察です。)
だから、父親は八虎が成績は優秀だけど、どこか空虚な日々を過ごしていることを心配をしていた。
そんなときに、八虎が「美術」に関心を持ち、熱心に取り組んでいくこと、そして、東京藝術大学への進学を希望しているらしいことを知り(八虎の母親が勝手に八虎のプリントを見たことによってわかった)、父親は「どんな道を選んでも応援してヤンねえとな」と八虎の母親に話していた。
父親は八虎が選択した道を応援しようとしてくれるのだ。
それは、父親は八虎が「努力できるヤツだから大丈夫」って信じているからだろう。
親が子どものことをちゃんと信頼しているんだよね。
母親は教育熱心すぎるし、八虎のことを干渉しすぎるきらいがあるけど、父親は八虎のことを信頼して、ちゃんと見守るという距離感で接している。なんか素敵な父子関係だよね。
父親は八虎がやりたいと思ったことを応援するというスタンスでいるので、進路希望調査に書いた東京藝術大学を受験することに対しても賛成なのだ。
八虎の進路希望調査で美大受験することについては上記の通りです。
では、八虎の父親が発した名言の名場面、名シーンを解説していきますね。
学校の勉強ばかりしているとつまんない大人になるぞ
八虎の父親はこう言う。「学校の勉強ばかりしているとつまんない大人になるぞ」
たしかにそうだと思う。でも、学生時代は親から勉強しなさいと言われて育つので勉強をする。
でも、実際に大人になってみると、学生時代成績優秀だった人でエリートになった人でも毎日楽しくなさそうな人生を送っている人が多い。
また、学生時代はあまりお勉強はできなかったけれど、社会人になったら自分がやりたいと思っていた仕事に就いて毎日楽しそうにイキイキして過ごしている人もいる。
勉強ばかりしていても、将来楽しく人生を過ごせるという保証はないのだ。
きっと八虎の父親は、自分が今とある会社で働いていて、周りにいる仕事仲間を見ていて、つまらなそうにしている大人が多いな、と感じているのだろう。
だから、「学校の勉強ばかりしているとつまんない大人になるぞ」と言ったのではないか。
父親は、八虎にはつまらない大人になってほしくなくて、忠告の意味合いを含めていたように思われる。
こんな警告が言える父親っていいなぁ。
(うちだったら、父親はでん!と構えていて怖かったからなぁ。何かを相談するにしてもすっごく緊張したことを思い出す。八虎の父親みたいなお父さん、いいなぁ。)
やっぱり男は夢もってナンボだよな
「八虎、美大に行くんだもんなあ。やっぱり男は夢もってナンボだよな」ってしみじみとした感じで語っていた父親。父親はお酒片手にほろ酔い顔でそう言ってきたんだよね。
そして、母親に対して、「いいじゃないか。八虎がやりたいもん見つけたんだから応援してやろうや」と話していた。
母親は夕食の時に、東京美術学院から電話があったことを八虎に伝え、なんで、そこまで藝大に行きたいの?と不機嫌な様子で聞いてきた。
母親は八虎が「美大受験」をすることに反対、父親は八虎のやりたいと思っていることに賛成というスタンス。
父親が「やっぱり男は夢もってナンボだよな」と言っているのは、父親自身が以前、夢を持って事業にかけてきた経験を持っていることが大きい。
夢を持っておこなうことがどれだけ輝かしいことなのか、やり甲斐のあることなのかを知っているので、その充実感を八虎にも体験してほしいと父親は望んでいるように感じられる。
大丈夫だよお前は
父親がお風呂からあがって、八虎にお風呂に入るように声をかけるため、八虎の部屋に入ってきた。八虎は落ち込んでいて、ベッドのそばでふさぎこんでいた。
「おー絵の練習か?すげー量だな」と言いつつ、スケッチブックをペラペラとめくっていた。
八虎が「全然だよ。他の人よりできなーからやるしかねー」と言うと、「父さんなんか未だに会社で一番仕事できねーけどな!」と言いつつ、はっはっはと笑いながら励ましていた。
そして、「でもお前、昔から時々すげー集中力発揮する奴だったし、大丈夫だろ。大丈夫だよお前は。大丈夫」と何度も大丈夫と言って八虎を勇気づけてくれた。
八虎の父親は、普段は八虎のことに対して気にもとめていない様子。
でも、大事なポイントでちゃんと八虎を勇気づけてくれる父親。
こんなふうに愛情をちゃんと注いでくれる父親だからこそ、八虎との関係は良好なんだろうな。
父親は、普段は八虎のことを見守っていて、ここぞというときにちゃんと八虎に適切な関わりができている。
素敵な父親だな、と感心する。こういう父子関係っていいよね。
(私も八虎の父親みたいな人がお父さんだったら良かったのに~。厳しい父親に育てられたことで、どんだけ大変だったか。今、自分自身が大人になって親になってみて感じることは「育つ環境ってむちゃくちゃ大事だわ」ってこと。)
八虎の父親が「大丈夫だよお前は」と穏やかに八虎に諭すように言うシーンは『ブルーピリオド』3巻に掲載されています。こういう親子関係っていいよな、って思いますよ。
まとめ
ブルーピリオド・八虎の父親の名言は、・「学校の勉強ばかりしているとつまんない大人になるぞ」
・「やっぱり男は夢もってナンボだよな」
・「大丈夫だよお前は」
名場面・名シーンの考察と美大受験については、前述したとおりです。
八虎の母親の名言の中で、私が一番感動したのはこの名言を言うシーンです。
「大丈夫だよお前は」
八虎の父親がこれを言う場面がとっても好き。
八虎が自信をなくして落ち込んで部屋のベッドのところにうずくまっているところに、父親が行く。
八虎の描いたスケッチブックを見つつ、「父さんなんか未だに会社で一番仕事できねーけどな!」と言って励ましていたからね。
八虎の父親は夢に向かって一生懸命やったことがある人だからこそ、八虎が夢を叶えるために(まずは藝大に合格すること)エールを送ってくれたんだよね。
「お前は、昔から時々すげー集中力発揮する奴だったし、大丈夫だろ。大丈夫だよお前は。大丈夫」って勇気づけてくれた。
こんな風に、子どもが自信をなくして立ち止まってしまったときに、きちんと声がけをして、やる気を奮い立たせてくれることができる父親ってすごいよね。
なんかいい親子関係だね。
『ブルーピリオド』って、美術に関する物語だけではなくて、人間関係において大事なことを登場人物が示してくれます。親子関係で悩んでいる場合のヒントもちりばめられているように感じます。私は全巻セットで購入してよかった!と思えるマンガです。読みだしたらあなたもきっとハマりますよ(^_-)-☆オススメのマンガです。
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