おばあちゃんから(というか高齢者の方から)贈り物をもらったら、あなたはどう感じますか?
高齢者の方からの贈り物って、結構、相手(おばあちゃん)の思い込みによって、良かれと思って送られているけれど、本当はご遠慮申し上げたい場合があったりします。苦笑
特に、お手製のおはぎ!きなこ餅!(あくまで個人の意見ですからね。)
この「魔女と宅急便」のパイについても、あてはまるんじゃないかな、と思います。
宮崎駿監督が描く映画「魔女の宅急便」、あなたはご覧になりましたか?
もし、まだご覧になっていない場合には、この記事はネタバレになってしまいますので、ご注意くださいね。
そうそう、金曜ロードショーで魔女の宅急便が放映されますので、まだの方、もう一度みたい!という方はぜひご覧になってください。
2020年3月27日に放映されます。
予告編はこちらからご覧ください。
今回は、「魔女の宅急便」のニシンのパイが嫌いな女の子とおばあちゃんの関係性についてとキキがショックを受けた理由について紹介していきます。
目次
魔女の宅急便のニシンのパイが嫌いな女の子を考察
ニシンのパイが嫌いな女の子(孫娘)について、なぜそんなにニシンのパイが嫌いなのかを考察していきます。そもそも、以前に、おばあちゃんと孫娘の間でパイを巡る何かがあったのかしら?と思うほど、「ニシンのパイ」を嫌がりますよね。
なんでなんだろう?
キキがおばあちゃんの孫娘にニシンのパイを届けるところ
おばあちゃんの依頼を受けて、キキはおばあちゃんと一緒に「かぼちゃとニシンのパイ」を一生懸命作ります。焼きたての届けたいというおばあちゃんの願いを叶えるために、キキもパイ作りを手伝います。
「かぼちゃとニシンのパイ」が出来上がって、孫娘のところへ届けるキキ。
突然の雨でずぶ濡れになりながら・・・
おばあちゃんの焼いたパイが濡れないように工夫しながら運ぶキキ。
雨の中をなんとか孫娘の家までたどり着くことができました。
玄関でおばあちゃんのお手製パイを渡します。
ただ、受け取りに出てきた孫娘はまったく喜びません。
喜ぶどころか迷惑そうな感じでした。
やり取りの会話は次の通り。
孫娘「何かご用?」
キキ「お届けものです。」
孫娘「まぁ、ずぶぬれじゃない」
キキ「でも、お料理は大丈夫です!」
孫娘「おばあちゃんからまたニシンのパイが届いたの」
孫娘「だから要らないって言ったのよ」
キキ「・・・受け取りのサインをお願いします」
孫娘「あたし、このパイ嫌いなのよね」
バタン!と玄関の扉を閉める
映画を見ている大方の人は、このマーカーの部分で、
えっ、なんていう孫娘なんやーって、なぜか怒りがこみあげてくるようになったのではありませんか?
私も見たときは、「難チュー女の子なん。せっかくおばあちゃんが心を込めて作ってくれたパイなのにー(イラッ)」
ってなってました。
孫娘が言う「あたしこのパイ嫌いなのよね」の意味について
おばあちゃんは「焼きたてを孫娘に届けたい」という、相手のことを思いやれる優しい気持ちを持った人。孫娘は、優しいおばあちゃんの気持ちを汲み取れない自分勝手な女の子という印象を持ってしまう。
キキも、おばあちゃんが苦労して作られたパイに対して、
「あたし、このパイ嫌いなのよね」
と言われてしまい、相当ショックを受けた様子でしたね。
この場面だけを見ていたら、「孫娘ってひどいよね」というのが大方の感想になると考えられますね。
ただ、別の見方をしてみると、
孫娘は毎年おばあちゃんからのパイの贈り物が同じものなので、飽き飽きしているのかもしれません。
また、かぼちゃとニシンのパイは子どもにしてみると、グロテスクで味もそんなに美味しいと感じないものなのかもしれません。
そんな孫娘が苦手なパイを毎年毎年贈り続けてくるおばあちゃんのことを「良し」とは感じていないのかもしれません。
はたまた、孫娘はそもそもおばあちゃんのことが嫌いなのかもしれません。
この年代の女の子は老人を嫌がる傾向が高いように思います。
(実際、私の子どもも低学年の頃は祖母を好きだったのですが、高学年になるにつれて、祖母のことを嫌いになっていきました。
きっとこれは反抗期の中でそんなことが起こってしまうのだと思われます。
もっと年齢が上がっていくと、そのうち、祖母への嫌いだという感情は徐々に減少していくはずです。)
このように、孫娘がおばあちゃんのことで何らかのわだかまりがあったのかもしれません。
このように考えると、孫娘が
「あたし、このパイ嫌いなのよね」と言い放ったことも正当だと受け取れるのではないでしょうか。
私個人としては、お料理のパイじゃなくて、アップルパイやアプリコット、ブルーベリーなどのデザートとなるパイの方がうれしいな。
もし、お料理のパイだとしたら、ミートパイかな。ニシンはちょっと・・・遠慮したい。
きっと孫娘も年齢的みても、お魚よりもお肉が好きな年代だし、お料理パイよりデザートパイの方を好むと感がられます。
だから、ニシンじゃなくて、デザート系のパイが欲しかったはず!^^
宅急便の配達員であるキキがショックを受けたのはなぜ?
おばあちゃんのニシンのパイを孫娘に渡した後、ショックを受けた様子になりましたね。これってなぜ、ショックを受けたのでしょうね。
それは、キキは荷物を運んだら(今回の場合はニシンのパイを送り届けたら)感謝されるものだと思っていたから、ですよね。
キキは感謝されるべきものと思い込んでいたのに、実際は孫娘はキキに感謝するどころか、迷惑な贈り物を運んできた宅急便の人として冷たい態度で対応されてしまいました。
これって、キキがかわいそうだ!と感じる方もいらしゃると思いますが、実際に私たちが宅急便の方たちに対して、とっている態度は孫娘のような態度である方が多いと思います。
こちらが料理の途中で、宅急便の方が「お荷物をお届けしました!」って来られると、こんなタイミングで来なくてもいいやん って思いつつ、そっけなく対応しているかもしれません。
所定の位置に印鑑を押すか、サインをするかで対応し、
むちゃくちゃ感謝するわけでもなく、
「ご苦労さまでした」と声掛けする程度ではないでしょうか。
だから、キキが孫娘にとられた態度についても、その態度が当たり前なんだということを学ぶ必要があるのです。
キキが「感謝されるべきだ」と思い込んでいる方が、甘いということになります。
そんな自分の甘さを思い知らされ、落ち込んでしまったのだと考えれます。
だって、キキは宅急便で荷物を運んで、届けるというのが仕事なのですから。
お金をいただいて仕事をしているわけです。
仕事は仕事です。仕事に自分の感情を入れ込んではいけないわけですよ。
だから、孫娘がキキに対して、気遣う必要はないわけですよ。
(もちろん、雨の中を荷物を届けてくれたキキに対して、ねぎらいの言葉があってもいいのですが・・・)
ただ、孫娘が言った
「だからいらないって言ったのよ」という言葉は、おばあちゃんに対して呆れていたから言ったのかもしれません。
なぜなら、悪天候は予想されていたので(天気予報でね)そんな悪天候になる中、宅急便の人に無理をさせてしまったことに対して言っているのかもしれません
そう考えると、孫娘も人のことを思いやれるということになります。
まとめ
孫娘とおばあちゃんの関係性は微妙だということ。互いにコミュニケーションができていれば、今回のようなことにはならなかったかもしれない。
孫娘はおばあちゃんに「ニシンのパイ」は苦手だと言えばいい。
おばあちゃんは孫娘に「毎年同じパイを送っても大丈夫なのか」を確認するようにしたらいい。
おばあちゃんの得意な料理がニシンのパイなのかもしれないが、もし、得意料理だからという理由で送っているのならそれはそれで問題ありありである。
自分の都合を相手に押し付けていることになるからである。
こうやってまとめを書いていて、
自分自身でも、相手に自分の思いを押し付けていないかどうか、ふと気になってしまった。
この「魔女の宅急便」のニシンのパイ嫌いの女の子とおばあちゃんのおかげで自分自身も相手に対して不快な目に合わせているかもしれないと気づくことができた。
この気づきがあったことが「魔女の宅急便」をみたことによって得られた収穫です。
お互いに、相手を思いやることは大事ですね。
「相手を不快な目に合わせているかも・・・」ということを意識していきたいと思います。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。