『風の谷のナウシカ』っていい映画ですね。
ジブリ映画の中で私の中での好きな映画トップ3に入ります。
人が戦うお話は苦手な私なのですが、この『風の谷のナウシカ』は観ていても嫌悪感は抱きませんでした。
とある飛行船がナウシカの住んでいる風の谷に墜落するシーンがあります。
このシーンが少し切なくて、でもナウシカの愛情の深さや優しさがよく伝わってくるシーンでもあり、印象に残るシーンでもあります。
今回は、風の谷に飛行船が墜落するシーンに登場するラステルに焦点をあてていきます。
ラステルの死因と、ラステルの遺言について解説していきます。
目次
ナウシカがラステルの胸元を開けて見た体の傷とは?
ラステルはペジテの国の王女様。
墜落した飛行船はトルメキア軍のもの。
実は、ラステルはトルメキア軍に捕虜として輸送されているのでした。
その輸送中に、飛行船は風の谷で墜落をしてしまうのです。
ナウシカは飛行船が墜落し、燃え盛る中、ラステルを見つけ出して救出します。
救出したラステルは手錠をかけられており、虫の生きでした。
なんとか助けられないか、という思いから、ラステルの胸元を開けます。
開けたと同時にナウシカは顔を一瞬しかめ、また服のボタンを閉め直してしまいます。
映像ではラステルの胸元の映像は出てきません。
ただ、なにか手を施すようなことができないほどに衝撃的な状況だったのでしょう。
このシーンでは、映画を観た人たちでいろいろな憶測が飛んだそうです。
視聴者の間での考察
映画を視聴した人たちの意見は以下のとおりです。・トルメキア兵がラステル王女を拷問しており、その傷跡があった。
・奴隷ということがわかるように焼き印が押されていた。
・墜落時の衝撃によって、目を覆いたくなるほどのひどい怪我であった。
私は、墜落時の・・・という意見ですが、あなたはどのように思われますか?
真相はわかりません。真相がわかるのは、映画製作者にしかわかりませんよね。
宮崎駿監督自身のコメント
実は、後日談として宮崎駿監督自身が次のように述べられています。「ラステルは鉄骨で胸が押しつぶされていた。」
胸が鉄骨で押しつぶされていたという想定で絵を描かれていたので、映像でその押しつぶされている胸の絵を表現することはかなりのインパストを与えます。
絵が衝撃的過ぎて、見る人によってはショックを与えかねません。
その点を踏まえて、胸元の絵は映像から出てこないように配慮されていたようです。
ここからは憶測ですが、胸元から鉄骨の破片が突き刺さっていたかもしれないし、骨が飛び出ていたかもしれません。
とにかく見るに耐えない状態であったのでしょう。
ジブリ映画はファミリー映画でもあるので、あまりに残酷な場面の絵、グロテスクな絵は表現しないように配慮されているのだと思われます。
ラステルが積み荷を燃やしてと頼んだ理由について
燃え盛る飛行船から救出されたラステル王女はナウシカに「積荷を燃やして」と頼みます。
死に際の依頼、まさに遺言ということになりました。
虫の息で本当なら話すことさえままならない状況でありながら、「積荷を燃やして」と頼み、ナウシカが「積み荷はすべて燃えた」と答えると、ラステル王女は「よかった」と安心した様子で息を引き取ります。
積み荷は巨神兵だった
ナウシカはラステル王女を安心させるために積み荷はすべて燃えたと伝えましたが、その後、積み荷を確認すると、それは不思議な大きな塊でした。
実は、その大きな塊は「巨神兵」。
ペジテの国の地下に眠っていた巨神兵を掘り出したのはペジテの人たち。
巨神兵の恐ろしさをよく知っていたラステル王女は巨神兵がトルメキア軍の手に渡ることを心配したのです。
敵国のトルメキア軍に巨神兵が渡ってしまうと、ペジテの国や市民の安全が脅かされることがわかっていたため、ナウシカに積み荷である巨神兵を燃やすように依頼したのでしょう。
ラステル王女はこんな瀕死の状態であるにも関わらず、国民の心配ができる人。
若いながらもラステル王女は国民の安全のことを思いやれる深い愛情を持ちつつ、王女という立場の正義感をも備えた素敵な女性なのです。
国民のことを第一に、深い愛情を持って、正義感あるれるという点はナウシカとの共通点ですね。(^_-)-☆
まとめ
『風の谷のナウシカ』のペジテの王女ラステルに焦点をあてて解説してきました。ラステル王女が出てくるのはほんの短いシーンであるものの、映画全体を観たあと、印象に残っているシーンでもありました。
ラステル王女の胸元を開けて見た体の傷については、視聴者の憶測がいろいろ飛んでいました。
しかし、映画製作者の宮崎駿監督が「ラステルは鉄骨で胸が押しつぶされていた。」と後日談で述べておられました。
宮崎駿監督自身が、ラステルの胸元を映像にした場合、衝撃が強すぎて、見る人によってはショックを与えかねない。
その点を踏まえて、胸元の絵は映像から出てこないように配慮されていた。
また、ラステルが積み荷を燃やしてと頼んだ理由については、積み荷が「巨神兵」であったから。
巨神兵の恐ろしさをラステルは知っていた。
敵国であるトルメキア軍に巨神兵が渡ってしまうと、ペジテの国や市民の安全が脅かされることがわかっていたため、ナウシカに積み荷である巨神兵を燃やすように依頼した。
私は巨神兵についてどんなものなのかを知りたいなと思ったので、原作本にあたりました。
巨神兵は地球を7日間で焼き尽くすことができるということがわかりました。
そのような恐ろしいことができる巨神兵であるため、ラステルは「積み荷を燃やして」とナウシカに頼んだのでしょう。
巨神兵のこと、その後の「風の谷のナウシカ」の展開を知りたい方は原作本を読まれるといいですよ。
原作本は現代を生きる私たちにとっても問題を提起してくれており、その問題を解決していくにはどうしたらいいのかな、ということを考えさせてくれます。
原作本は初版発行が1983年8月25日であり、私が購入したのは、2020年11月25日150刷発行となってました。
すごいよね、150刷だよー!すごく売れているのですね。
確かにすごく大切なことがメッセージとして伝えられている漫画本ですよ。
私は原作本である「風の谷のナウシカ」を購入して正解だったと思っています。腐海の森や、巨神兵、ナウシカたちを作った人たちがいたということもわかったので、よかったです。
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今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また、次回のブログでお会いしましょう。(^^)/~~~